船出の時だ。

何もない凪みたいな時間、それはそれで美しく、ときに残酷だった。

なにもしなくても時は過ぎ、確実に生命体としてのエントロピーは増大していく事実。

しかし、得るモノは得ていた。恵まれていた。小さな仮囲いの中で、平穏な日々を過ごしていた。

でも、今はすこし様相が変わってきた。

なにかと戦おうとすると、ときに軋轢を生み、摩擦が生まれ、人とぶつかれり、嫌われることもある。

小さな余波はときに大きな振動と共に嵐のような夜もある。

でも、それでも成したい何か。その何かのために前に進みたい。

その覚悟を問われているのかもしれない、今。

叶えたい夢を何度も見つめ直し、それを目標と呼び、現実のものとする。そのために戦う。船出の時だ。