21世紀型の問題解決=止揚「1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法」より

1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法」にたくさんのことを学んでいる。まだ網羅的に学びをアウトプットすることはできないけど、本書で印象的だった「21世紀型の問題解決」に刺激されていろいろ考え、以下をポストした。

エフェクチュエーション(手段ありき)あるいは無我夢中

ここでは「21世紀型の問題解決」について、著者の考えをまとめてみる。

※以下は僕の編集と若干の解釈が入っていて、完全な引用文ではない。元の意味は壊さないように気をつけているが、その点だけ明記しておく。

  • 20世紀はGDPが継続的に成長していた
  • だから「あるべき姿と現状」を把握して、そのギャップを問題として捉え、要素分解をして解決をすればよかった
  • しかし、21世紀は経済成長がない
  • だから問題は「対立」となる
  • 「対立」とはAとBの矛盾を成り立たせようとして「もがいている状態」
  • 「対立」において20世紀型の問題解決は通用しない
  • なぜならあるべき姿を数値化しても、経済が成長しないから
  • AとBを両者とも成り立たせるためには、上位概念のCの発見が必要
  • 上位概念Cを発見する「止揚」こそ21世紀型の問題解決

ざっとこんなところだ。

補足として、「止揚」の説明をWikipediaから引用する。

あるものをそのものとしては否定するが、契機として保存し、より高い段階で生かすこと。矛盾する諸要素を、対立と闘争の過程を通じて発展的に統一すること。という二つの意味を有する。

やや難解な説明なので、僕の解釈を交えて簡単にする。

  • Aというモノやコトがある。
  • Aと対立するBがある。
  • このままだと対立関係にあるが、対立するBが存在するからこそ導かれるCという上位概念が生まれることがある。
  • このことを「止揚」と言う。

例えばこういうことだ。

A:花は美しい。
B:花は枯れる。(美しくなくなる)
C:でも花は枯れるから(B)、種を残す(美しさも残る=A)

出典:【弁証法】アウフヘーベンしようぜ!今さら聞けない弁証法の基礎(P+D MAGAZINE)

もうひとつ。

A:B2B事業(クライアントワーク)をする。
B:B2C事業をする。

一見、2つの事業をすることは対立しているようだけど、上位概念Cを生み出してみる。

C:でもB2C事業の実績があるから、B2B事業(クライアントワーク)に相談がくる。=ABともに売上が上がる。

さて21世紀の問題は「対立」だと著者は言うけど、「経済成長しない→問題は対立」というつながりが、僕にはまだ見えない。

「止揚」という考え方が重要なのは、肌感覚で理解しているつもりだから、つながりが見えてきたら納得感が増すはず。今後も考察を続けていきたい。